IP電話の音声データは、パケットの遅延や欠損が体感品質に大きく影響します。音声パケットが200ms程度遅延すると、音声が途切れ聞き取りづらい状況が発生するため、揺らぎの少ない安定したネットワーク環境へ改善する必要があります。以下、改善の参考としていただければと思います。

　一般的に携帯キャリアの提供する4G/5G回線の方が、通信が安定するため、無線LANから4G/5G回線に切り替えて利用することで改善が期待できます。※格安SIMの場合通信が安定しない可能性があるため、大手携帯キャリアがお勧めです。

　多数の端末で同時に通話する場合や、同一チャネル(ch)にデータ通信を行うPCが多数混在する場合、無線区間でパケット送信の待機時間が増えて遅延の原因になるため、混雑しない場所での利用や、混雑しないチャネル設計・環境を作ることで改善が期待できます。

　無線LANアクセスポイントからの距離が遠い場所、障害物がある場所では無線LANの電波が届きにくく通信が安定しない場合があります。また、無線LANアクセスポイントが切り替わるハンドオーバーが発生し通信が途切れる場合があります。無線LANアクセスポイントから見通しの良い場所で利用することで改善が期待できます。

　「2.4GHz帯」は障害物に強く、電波が遠くまで届きますが、電子レンジや家電製品・Bluetoothデバイスの多い場所では干渉を受けやすい特徴があります。「5GHz帯」は高速通信が可能で家電の影響は受けにくいですが、障害物に弱く電波が遠くまで届きにくい特徴があります。

　2つの周波数帯の特徴を理解し、オフィス環境にあった選択をすることで改善が期待できます。

　モバイルネットワーク設定で5Gと4Gを自動切替設定でご利用の場合に、切り替わりによる音途切れ等で通話品質が安定しない場合があります。その場合は、4G固定設定することで改善が期待できます。

これらはより即効性が期待できる改善案ですが、お客様のご利用環境によっては他の要因が通話品質に影響を与えている場合もございます。下記ページにてご利用拠点と端末に関するご案内を提供していますので、ぜひこちらもご確認ください。